広島大学大学院浦邉幸夫教授と、東広島市の靴下メーカー「コーポレーション パールスター」が開発した「転倒予防くつ下」が、最近介護施設職員の間などでも話題になっています。
高齢になると、日常生活でもつまずいて転倒することが多くなります。 その理由の一つは、筋肉が弱ったり、関節が硬くなったことで、歩くときにつま先が上がりにくくなるからなのです。
この靴下を履くと、つま先が自然に上がり、地面とつま先の間の隙間(クリアランス)が大きくなるので、敷居や敷物の継ぎ目などにつまずきにくくなります。
さらにつま先が上がったことで高齢によって後ろ寄りになっていた重心が前に移動し、立ったときの姿勢のバランスが良くなります。 その結果、腰や足の負担も軽くなり、ひざ痛や腰痛が改善したという報告もあるそうです。
パールスターのホームページに、浦邉教授の開発秘話が掲載されています。
パールスターはこの「転倒予防靴下」の他にも、
- ひざ・腰が曲がらないので自分で靴下がはけない」人のために
一人で靴下がはける補助具「まごの足」 - 視覚障がい者のために、色が触って見分けられる靴下
(左右で色違いの靴下を履いてしまう失敗がない)
など、弱者が自分自身で「普通の生活を営む」ことを助ける、ユニークな商品をたくさん開発しています。